クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃんを今更ながら見た結果
どうも!!
Piyapaa☆です。
今日の夜はDVDでも見てのんびりしようと思いGEOへ。
何本か借りてきたんですけどその中の一つがこれです。
ひろし、ロボットなってるし。
しんちゃんの映画シリーズでまだ見てなかった作品。
2014年に公開されて以来、気になってはいたけど手をつけていませんでした。
前評判で泣けるって聞いてたけど、感動というよりも、ワイは野原ひろしが好きだからなんとなく借りた。そしてボインのお姉さん(小女鹿蘭々 “おめがらんらん”)をパッケージで見つけたから借りたのだ!!
そんな不順な動機で借りたクレしん映画でしたが、まさかまさかなこんなにも泣かされるとは思ってもなかったです・・・。
一言で言うと、最高。
笑いあり、切なさあり、そして感動あり。
そしてもう一言言うとすれば重い!!
途中から途端に重たくなります。
泣けるって聞いてたし野原ひろしがメインって時点で「感動系だろうなぁ」なんて思いながら少し構えた状態で借りましたが、関係なく泣けましたね。
そして重たさに気付かされ、そこを深く考えることになった。
※ここから下はネタバレ含みます。
物語の内容もかなり良かった。
野原ひろしって普段はダサい普通のおっさんって感じだけど、みさえ、しんのすけ、ひまわり、シロという家族を本当に愛してるめちゃくちゃ格好良い父親というイメージです。よく理想の父親って言われる野原ひろしだけど、今作はそれがすごい伝わってきた。そして何より野原家の「絆」を深く感じました。
そして考えさせられました。クレしん凄いよ、これは大人向きなんじゃないの?って思った。
子ども目線と大人目線、同じ映画でも全く違うものに見えるんじゃないかなこれ。
そして相変わらずのギャグセンス。文句無しの作品でした。
まず注目は作中に三回行われる腕相撲。
ワイこれを思い出しただけで泣きそうになります。
とりあえず物語の始まりは、ひろしがぎっくり腰になっちゃうとこから。
しんのすけとロボット映画見た後、調子に乗って肩車した瞬間グキっと・・・。
ひろし35歳、豪快なぎっくり腰で、病院へ行くも休診。
その帰り道、ボインのお姉さんに声をかけられます。
ワイがさっき行ってた小女鹿蘭々です。(以下オメガたん)
クレしんではよく見るセクシーお姉さんですねぇ。
オメガたんはひろしを怪しいメンズエステ店のような場所へ誘います。
鼻の穴を伸ばしていくスケベひろしは治療中にロボットに変えられてしまいます。
ロボットのまま家に帰るともちろん家族は超ビビるわけです。
みさえに「出てけぇ」と言われる始末。
しんのすけに鏡を見せてもらいようやく自体を飲み込むひろし。
しんのすけやそのお友達はロボひろしをカッコイイと慕い無邪気に遊ぶけど、みさえは簡単に受け入れることが出来ませんでした。
そりゃそうだわなぁ・・・。
ここで見せるみさえの拒絶はクライマックスのとあるシーンに繋がっていました。
でもそっから色々あってロボひろしめちゃくちゃ頑張ります。
子どもたちを危険から救ったり一緒に思いっきり遊んだり。
すごく立派な父親してました。
そんなロボひろしを徐々に理解し受け止めていくみさえ。
ロボになってもアナタはアナタよ。
ロボになったひろしは超万能。
仕事はバリバリ、家事も完璧、料理もうまい。
シロの犬小屋もグレードアップし、草むしりに屋根上のアンテナだって完璧に直す!
そんな感じでしばらくは平和な日々が続きますが、ある日を境に暴力的で威圧的な超亭主関白頑固おやじへと豹変してしまいます。
ひろしが暴走モードになってしまったのは理由があります。
ある日、オメガたんがしんのすけに渡した“ヒゲ”
この“ヒゲ”をロボひろしに着けた途端豹変したのです。
ぶっ壊れたように荒れるロボひろしは公園で「ちちゆれ同盟」をという組織を結成します。
「父よ勇気で立ち上がれ同盟」の略らしいです。どこで略してんだよw
と突っ込みを入れたくなる組織名ですが、クレしんの映画にはほぼ毎回おもろい組織が出るので嬉しさの方が大きいです。
ちちゆれっ
ちちゆれっ
と連呼する中年オヤジ達。
みんな家庭で肩身の狭い思いをしている父親ばかりです。
「昔と父親の立場が違う、昔の権力を取り戻せ」
ちちゆれ同盟の意義は父権復活のようです。
昔のように現代では父親が父親らしくない、威厳も失われてしまった。
ちちゆれ同盟という組織名はさておき、確かになるほどと思いました。
今でこそあまり耳にしないけど昔の父親の役割ってこんな感じだったよなぁって、男尊女卑とかではないけど、そういった父親の在り方って古き良き日本の価値観だと思いました。波平だってそうですよね、カツオばっかもーん!!ってめっちゃ怒鳴ってますもんね。嫌われ役だけど、子どものことを誰よりも想っているというか。
まぁそんな感じで主張を続けるちちゆれ同盟ですが、しんのすけの機転でロボひろしに着けられたヒゲを取ることに成功。
用無しになったロボひろしは、イカツイじじい(鉄拳寺)からボッコボコにされてしまいます。
んで、スクラップとして破棄されることに。
寸前のところで、しんのすけが助け出します。(しんちゃんマジ男やで)
頭だけになったロボひろしをルンバみたいな機械に挿して変な体に。
そんなショッキングな出来事を感じる間もなく2人は衝撃な光景を目の当たりにする。
謎の液体に閉じ込められた全裸の男。
生身の野原ひろしです。
ここから、ガラッと映画を見る目線が変わりました。
ネタバレになりますが、生身の野原ひろしが本物です。
そしてロボひろしは本物ひろしの記憶や思考をコピーしただけのものでした。
ワイはてっきりロボットにひろしの魂か何かが植え付けられていたもんだと思っていましたが甘かったようです。
つまりロボひろしからすると「なんで俺が2人いるんだ」となり、自身が偽物だなんて疑う余地すらないんです。
最大の注目すべきポイントであり、すごく考えさせられた部分です。
ナメてました。ジレンマですよこんなの。だって本物ひろしはもちろんのこと、ロボひろしだって、しんのすけや家族を愛してるんです。
これはね、かなり酷な話ですよ。ロボひろしは肉体が違うだけで中身は本物なんだから・・・。
そうなると今作のクライマックスはロボひろしが消滅するしか収束しないのではないだろうかと頭をよぎりました。この時点でかなり切なさが・・・。
そして地上へ戻ったしんのすけと本物ひろしと生身のひろし。
鉄拳寺がみさえと言い合いをしていました。
2人のひろしはもちろん「みさえを守る」という決断1択のみ。
実はロボだった鉄拳寺と激しい戦闘の末、ロボひろしが勝利する。
みさえが真っ先に駆け寄ったのは本物のひろし。
「あなた、よかった。」
みさえはロボひろしを通り過ぎ、本物のひろしへ真っ先に駆け寄った。
めちゃくちゃ切ない。
ワイもロボひろしがてっきり本物という視点でこの作品を見始めたし、こんな予想外の展開になると思ってなかったし、しかもロボひろしに情が移ってしまってるしで、この描写けっこうキツかったです。
戦闘でボロボロになった手を見つめるロボひろし。
家族を守ったロボひろし。
だけどみさえは駆け寄っては来なかった。
その後は急にギャグ要素を含む描写が連続されます。
これは上記のような酷な内容を意図的に避ける、もしくは受け止めきれないロボひろしの心情を表わしているかのようでした。
家に帰り、俺が本物だと一生懸命主張をしようとするロボひろしは「そうだ!腕相撲しようしんのすけ」と誘います。
しかしそれを阻止するかの様に本物ひろしが受けて立ちます。もちろんロボひろしが勝ちます。
両者引かずに父親を主張し合っていると、家に訪問者が現れます。
今作の黒幕である署長です。(鉄拳寺はこいつが操ってました)
いきなり家族全員を捕まえてどっかに連れて行きます。
そこで操られてしまったロボひろしはしんのすけに襲いかかります。
なんと、お皿いっぱいのピーマンをしんのすけに食べさせようとします。
笑えるシーンかと思いきやワイ氏ちょっぴり泣きました。
無理やり食べさせようとするロボひろしはまるで昭和の頑固オヤジ。
そんなやり方ではなく子ども自らやらせることが大事なんだと叫ぶ本物ひろし。
でも操られたロボひろしには届きません。
そんな時、すごい剣幕でしんのすけがピーマンを全部食べます。
「嫌いなものにも勝つから戻ってきてとーちゃん」と小さな体を張ったしんのすけ。
三十路のワイの涙腺をこれ以上いじめるな・・・。
そしてしんのすけの声は見事届いてロボひろし復活!!
そしてついにラスボスとの戦いへ。
ラスボスがまさかの“巨大五木ひろしロボ”w
油断してました。こんなの爆笑ですわwさっきまで泣いてたのにw
この面白さは是非見て欲しいですねw
てか子どもはこのネタわからんだろw
最後はしんのすけ、本物ひろし、ロボひろし皆で“巨大五木ひろしロボ”を倒します。
激しい戦いでの爆発後、瓦礫の中からロボひろしを探すしんのすけ達。
そこにはもう直らない状態までボロボロになったロボひろしの姿。
そんな状態のロボひろしは腕相撲を要求してくる。
ラスボスを倒した後、ロボひろしは最後の戦い。
本物ひろしとの戦い。
自分との戦い。
本物ひろしは上半身裸になりその勝負を受ける。
男と男の真剣勝負だ。
わざと負けるなんてことはしない。
どっちもガチンコ本気の勝負。
壊れかけてもやはり強いロボひろし。
しんのすけは中立だった。
どちらのひろしにもエールを送る。
2人のひろしは拮抗したまま。
そして、みさえの声で勝負がつくこととなる。
「あなた頑張って!!」
この言葉おそらく両者へ向けられた言葉だと解釈しています。
2人のひろしはお互いハッとするが瞬間的に愛する妻の為に爆発的な力を見せた本物のひろしが勝利した。
おそらくロボひろしは気づいたんでしょう。
しんのすけの父親になれても性別を失った肉体ではみさえの夫にはなれないんだと。
ロボひろしを最初に見たみさえは一番拒絶していました。
そこでの葛藤はかなり大きかったことでしょう。
一度は受け入れた、むしろ受け入れようと頑張ってた感が出ていましたし、本物ひろしが見つかった時の様子はまさにみさえの女の部分が強く表現されていました。
本物ひろしに家族を頼むと言いました。
しんのすけには大きくなれと言いました。
涙をこらえて大きくなると答えるしんのすけ。
そしてしんのすけと握手で幕を閉じました。
ワイ号泣。
突然、お前ロボットだから家族と別れろとか言われても絶対無理ですよね?
ロボひろしの中身は本物なのにこんな形で別れないといけないとか・・・。
ワイなら発狂しますよ確実に。
作品を見ながらずっと彼はどうすれば幸せになれるんだろうって考えていました。
でも答えは見つからなかったです。
「ロボ、でもとーちゃん」
見終わったあと、この言葉がかなり響きました。
なんとなく借りたのにこんなに真剣に見るとは。
クレしん・・・凄いな。